今、求められている力を高める
中学校・高等学校共通で「探究的に課題を見いだし、解決策を生み出す力」「社会とつながって学ぶ姿勢」「自己の成長や将来につなげる学び」が求められており、そのために実社会に根ざしたテーマ・プロジェクトを行うことが大切とされています。
中学校では、日常生活や地域課題(防災、伝統行事、ふるさと創造など)をテーマに、生徒が主体的に課題を特定・解決するプロジェクトを展開することが期待されている。
高等学校では、より高度で自律的な探究を行い、自らの在り方や将来に関する問いに向き合いながら、地域活性化など実社会の複雑な問題に取り組むプロジェクトが具体的な指針として示されている。
まとめると、それぞれの学年・学校の実情に合わせたカリキュラム・マネジメントを行いながら、学びの過程そのものを重視し、現代社会の変化に柔軟に対応できる人材の育成を目指す姿が求められています。ここから言えることは、教材を使った画一的な探究・総合学習ではなく、学校の特徴や強みを生かした独自の魅力あふれるカリキュラムを実施することだと思います。
しかしながら、総合的な探究の時間及び総合的な学習の時間の推進に当たって課題がたくさんあります。
・担当が大変で誰もやりたがらない
・未知の部分が多く、なかなか推進できない
・外部と連携しなければいけないことは分かっているが、うまく繋がることができない
・忙しすぎて学校外の団体に話を持ち掛けにいけない
・つながった後の日程調整が大変
このような課題がある中で、【ツクルヒト】にできる提供内容をまとめました。
ここからは、本事業である【ツクルヒト】が提供できること、参画することで得られることを説明いたします。また、中学校と高等学校に分けて「学校に求められていること」「どのようなプロジェクトを行わなければならないか」を文部科学省が出している『今、求められる力を高める総合的な探究の時間の展開』、『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開 中学校偏』から解説いたします。
提供内容
学校での授業枠にとらわれない、実践的な探究学習の場を提供。
- カリキュラム共創支援
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学校独自の探究学習プログラムの設計を、専門家と連携して支援。従来の授業枠を超え、実社会の課題に取り組むプロジェクトを企画します。
- 伴走支援
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プロジェクトの企画から実施、評価、改善に至るまで、学校とともに歩み、継続的なサポートを提供します。定期ミーティングやフィードバックセッションを通じ、生徒・教員が抱える課題の解決を図り、外部パートナーとの連携強化をサポート。また、各プロジェクトの進捗状況をモニタリングし、PDCAサイクルを実践することで、より効果的な探究学習の実現に向けた伴走支援体制を整えます。
- 企業・自治体連携
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企業、自治体、NPOとの協働プロジェクトの企画・運営をサポート。外部パートナーとの連携により、現場での実践的な学びの場を創出します。また、学校のニーズと外部支援の内容を一元管理し、最適なマッチングを実現するオンラインシステムを提供。リアルタイムの情報共有、進捗管理、評価・フィードバックが可能です。
- 教員研修・サポート
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探究学習の新たな指導法やプロジェクトマネジメント手法に関する研修を実施。教員が最新の教育手法を習得し、生徒の創造性を引き出せるようサポートします。
学校が得られるメリット
- 生徒の成長
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従来の授業枠に囚われない実践的な探究プロジェクトを通じて、生徒は自分自身の興味や才能に気づく機会を得ます。未知の分野への挑戦や実社会との接点が、自己成長と自信を育む環境を提供します。
- 教員のスキルアップと支援体制の強化
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最新の探究学習手法やプロジェクトマネジメントの研修、継続的な伴走支援により、教員の指導力が向上します。これにより、授業の質が高まり、生徒へのサポート体制が充実します。
- 地域連携による学びの拡充
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企業、自治体、NPOとの連携を通じて、実践的な学習や現場体験が実現します。地域固有の資源や課題に触れることで、学びの幅が広がり、学校全体の魅力が向上します。
- 先進的なICT活用による効率的な運営
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オンラインプラットフォームを活用し、プロジェクトの進捗管理や情報共有が円滑に行われます。これにより、学校内外の連携が強化され、教育活動が一層効率化します。
- 学校全体のブランディング向上
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これからの時代に求められる「総合的な探究の時間」「総合的な学習の時間」の取り組みを通じ、学校が先進的な教育機関として地域や保護者、求職者に認知され、魅力的な学校像の確立に繋がります。
中学校の「総合的な学習の時間」に求められていること
- 予測困難な社会を主体的に生き抜くための力の育成
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- 少子高齢化や技術革新、グローバル化などの変化に対応できるよう、積極的に課題を見いだし、他者と協働して解決に取り組む姿勢を育む。
- 「探究的な見方・考え方」を働かせ、学習を通して得た知識を実社会や実生活で活用できる力を育成する。
- 「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の三つの柱のバランス
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- 各教科等で得た知識・技能を、「社会や生活の課題の解決」という文脈で活用し、自分の表現方法・判断根拠を磨く。
- 学習の意義を理解しながら主体的に学ぶ態度や、他者との協働を通して新たな価値を創造しようとする姿勢を育てる。
- 探究的な学習プロセスの充実
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- 「課題の設定 → 情報の収集 → 整理・分析 → まとめ・表現」を中学校段階にふさわしい形で実践しながら、探究に向けた基礎的な力を涵養する。
- 自分の将来や生き方を考える姿勢
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- 課題解決の探究を通して、社会に関わる自分の在り方や、自分がどんなふうに成長していきたいかを考え、キャリア形成の基礎につなげる。
どのようなプロジェクトを行うか
- 地域課題・生活課題をテーマとしたプロジェクト
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- 例)「身近な環境問題(ごみ・リサイクルなど)」「地域の高齢者支援を考える」「地域文化の再発見と発信」
- 地域の人へのインタビューやアンケート、資料分析などを生徒が主体的に行い、課題を自分ごと化して学習を深める。
- SDGsの視点を取り入れた学習
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- 持続可能な社会づくりに向けた世界的目標と、自分たちの地域・生活とを結び付けて探究する。
- 例)「フードロスと食生活」「森林保全と観光」など。
- 体験活動・フィールドワークの重視
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- 課題の解決案を探るために実地調査や体験学習を行い、そこで得た気付きを学習の中心に据える。
- ICT機器や統計データの活用
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- タブレットなどを活用し、探究における情報収集や資料分析をスムーズに行う。また、調査結果をプレゼンテーションなどで発表する。
- 協働学習を組み込んだプロジェクト運営
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- グループ内で役割分担し、意見を出し合うことで、多様な観点を取り入れた課題解決案にまとめていく。
高等学校の総合的な探究の時間に求められていること
- 自己の在り方生き方を考えながら課題を発見し、解決しようとする資質・能力の育成
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- これまでの総合的な学習の時間を基盤としつつ、より高度に自律した探究の実践が求められる。
- 自己の興味・関心を深め、キャリア形成とも関連付けて学習に臨む
- 「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の三つの柱を一層高いレベルへ
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- 探究課題を自ら設定・修正しながら、教科・科目等で学んだ概念や技法を総合的・統合的に活用する。
- 多様な他者と協働し、社会に向けて具体的な発信・提言を行う中で、新たな価値を創出する力を身に付ける。
- 探究の高度化と自律性
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- 「課題の設定 → 情報の収集 → 整理・分析 → まとめ・表現」のプロセスを繰り返し実践し、課題を洗練させていく。
- 自分たちの行う探究が社会の課題解決や価値創造につながるという視点を重視。
- 社会との連携・協働
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- 大学、企業、自治体、NPOなどとの連携を深め、現場での実践的な経験や専門知識を探究に取り入れる。
- 地域課題だけでなく、国際的な課題(グローバル化やSDGs)を扱う場合もある。
どのようなプロジェクトを行うか
- キャリア形成に直結する実践的なプロジェクト
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- 自分の進路や職業観と密接に結び付けながら、専門家との対話や企業訪問、大学連携などを取り入れる。
- 例)「地域企業との連携による商品開発」「スタートアップやベンチャー企業との共同研究」など。
- STEAM教育の視点を取り入れた課題解決型プロジェクト
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- 科学、技術、工学、芸術、数学の視点を横断的に活用し、データサイエンスやプログラミングを組み合わせて高度な分析を行う。
- 例)「ビッグデータの地域活用」「AIを用いた交通量調査と最適化」など。
- 地域社会・社会的課題の解決に向けた大規模プロジェクト
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- 高校生が地域活性化の一翼を担う実践例(観光政策の提案、まちづくり計画への参画など)が増えている。
- 地域コミュニティに本格的に入って活動し、実社会で成果を創出。
- 国際協力・異文化理解・SDGsに取り組むプロジェクト
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- 海外機関・学校とのオンライン交流や共同研究を実施し、グローバルな視野で課題を探究する。
- 例)「海外の高校生との共同発表会」「国際NGOと連携した支援活動の検討」など。
- 自己の在り方生き方と探究成果を結びつけるプロジェクト
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- 探究を通じて得た経験や知見を、自分自身の将来計画や高校卒業後の進路(大学進学、就職など)と関連付ける。
- 結果として、自身のキャリアデザインや人生観を深める。